プロフィール:韮澤魁斗(にらさわ かいと)
2023年4月に新卒としてZEIN株式会社に入社。出身は神奈川県、大学は筑波大。推し球団である中日ドラゴンズの優勝を願い、毎年名古屋遠征に行くことが通例。
量を意識し、インプットを重ねる
コンサルタントを目指した経緯を教えてください。
専攻は数学の量子力学の分野で、シュレディンガー方程式※1を使って水素原子の動きを書いていました。
数学が好きなことから専攻に選んだのですが、大学の数学は学問的で、新たな定理の発見や、既存の定理を別の方法で証明するというような学び方であり、自分が好きなのは、あくまでもそれらの考え方をツールとして使って答えを出すということだと気づきました。そのため、数学を仕事にではなく、数学で得た経験や考え方を活かして仕事をしたいと考え、コンサルタントになりました。
※1 シュレディンガー方程式:量子が持つ波としての特性を、波動関数と呼ばれる関数で表し、その関数が従うべき物理学上のルールをエネルギーや運動量という粒子の性質と共通する属性を介して数学的に記述しようとしたもの。
未経験領域のプロジェクトへのアサイン経験について教えてください。
最初にアサインされたのはMicrosoft関連のプロジェクトで、SharePointやTeamsを用いて、クライアントの業務の効率化を図るというものでした。このプロジェクトの中で自分にとって最も挑戦だったのは、PowerShell※2でデータを一つの場所に集めるコーディングの設計から開発までを任されたことです。
現在はSAP※3という基幹システムを導入するプロジェクトへアサインされていますが、これも初めて触れる分野であり、日々新しい領域にアプローチし続けている感覚です。
※2 PowerShell:Microsoftが開発したコマンドラインシェルとスクリプト言語、構成管理フレームワークを組み合わせたクロスプラットフォームタスク自動化ツール
※3 SAP:英語で System Analysis Program Development の略で、企業内の経営資源を管理し、業務の効率化や意思決定の迅速化を図るERP(統合基幹業務システム)製品
未経験領域に踏み込む時、はじめに取り組んだことは何ですか。
PowerShellのコーディングを任された際には、Microsoftのホームページや解説しているブログを熟読し、SAP導入のプロジェクト開始時には、関連の資格を勉強したり、インターネットから情報等を取り入れたりすることで、とにかく量をインプットをするよう意識していました。理由は、未経験領域に踏み込む際、最初は質より量が重要だと考えているためです。
会社の中で経験が豊富な人がいるプロジェクトであれば、最初にその人に話を聞くことも一つの手段になると思います。
自分が作りたいものを形にするために、どのようにアプローチしていますか。
ITコンサルタントとしてのコーディング作業のみならず、日々の業務においても、ゴールから考えてアプローチすることが非常に重要だと思います。まずどのようなアウトプットを出す必要があるのかを考え、そのゴールに至るまでのプロセスをパーツごとに噛み砕きます。そしてそのパーツごとに必要な情報を集めて、クリアしていき、最終的にそれらを組み合わせることで形にしていくことが大切だと感じています。

ーZEINでは主体的な学びの場として勉強会が開催されており、韮澤さんも参加されたことがあるそうですね。
勉強会への参加は、未経験領域へのアプローチ方法に影響を与えましたか。
勉強会に参加し、基礎の重要性を再認識しました。講師は経験豊富なコンサルタントが務め、基礎から丁寧に説明してくれました。このことから、たとえ経験を積んでいる方でも基礎を大切にしていることに気づき、学び始める際には基礎を大切にするよう心がけるようになりました。
ゴールを意識した課題へのアプローチ
未経験領域へのアプローチの際に感じた、ベンチャーならではの良さはありますか。
未経験領域に限らず、若いうちからクライアントのマネージャークラスの方とお話しする機会があることや、大手企業に就職した人と比べて、プロジェクト管理や検討資料作成等の責任ある仕事を早い段階で任される機会があることが良い点だと感じています。
そのため、コンサルタントとしての価値を、クライアントに認めてもらえるフェーズに早く辿り着ける点がベンチャーならではの良さではないかと思います。
未経験領域へのアプローチがご自身の課題アプローチの手法や成長にどのような影響を与えましたか。
課題アプローチの面で成長できたことは、まずはゴールを明確にし、その達成のためにどのような手法でアプローチするべきかを検討するという考え方が身についたことです。大学時代も数学という学問に触れてきたので、ゴールから逆算して考えるという経験は積んでいましたが、PowerShellのプロジェクトの際にこの考え方を実践したことで、より一層身についたと感じています。
また、現在取り組んでいるプロジェクトにおいて、常にゴールや目的を意識して課題や問題に取り組むことの重要性を再認識しました。現場とのやり取りが増える中で、現場のニーズに応えることを優先し、クライアントや経営陣が望む未来への意識が十分ではない状況に陥りがちですが、プロジェクトのゴールを意識することで、より本質的な課題解決につながることを改めて実感しました。このゴールを意識した課題解決のアプローチを、自分自身の課題としても取り組めたことで成長できたと感じています。
コンサルタントは、表現・伝達のプロフェッショナル
現役コンサルタントが考える、成長環境としてのコンサルティング会社とは。
コンサルタントの仕事は、物事を考える時の基礎を学ぶ最適な場だと感じています。この基礎とは、自分の考えを資料に落とし込む力や、相手に効果的に伝える話し方などの、ビジネススキル全般のことです。
コンサル業界に限らず、すべての業界で強みになるような、何かを表現したり、伝えたりする汎用的なビジネススキルをつけたいという方にとって、とても良い成長環境ではないかと思います。
ZEIN JOURNALをご覧の皆さまへ。
〜コンサル業界を志望している方へ〜
クライアントの企業に対し、その企業の成長やIT環境の高度化といった部分に責任を持って取り組むことができるところに、とてもやりがいがある仕事だと思います。コンサルティングを通して、責任感や自分の考えを資料に落とし込み、相手に伝わるように話すというビジネススキルを身につけることができる点もとても魅力的であると感じています。
〜ZEINに興味のある方へ〜
ZEINでは大手企業のコンサルティングをする機会があり、非常にやりがいのある仕事ができます。
また、新卒社員と大手コンサル・SIer出身の中途社員が同じくらいの人数在籍しており、尊敬できる対象が非常に多いと思います。ベンチャーだからこそ、若いうちから責任ある仕事を任されますし、短期間で貴重な経験を多く積めるため、新卒からこのような成長環境に身を置きたい方には非常に良い職場だと思います。
<執筆/撮影:伊藤 早織>
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