プロフィール:川端 泰祐(かわばた たいすけ)
ZEIN株式会社 取締役/Managing Director 1980年10月3日生まれ。新卒でIT企業に入社後、ITベンチャー執行役員、外資コンサルティングファームディレクターを経て、ZEINに参画。趣味はキャンプ、筋トレ、子供・愛犬と遊ぶこと。
なぜ「成果を出し続ける思考」が重要なのか。
社会に出ると、「一度の成功」よりも「継続して成果を出す力」が求められます。
特にコンサルティングの世界では、目の前の課題を解決した先に次の課題が控えています。そうした連続する状況の中で、常に「信頼される存在」であり続けるには、「成果を出し続ける」ということが不可欠です。
成果とは、”個”の力と”チーム”の力が掛け合わさって生まれるものです。
ZEINでは、「チームで成果を出し続ける」ことに真剣に取り組んでいます。
役員としての現在の役割
大きく分けて2つの面からZEINの会社経営に携わっています。
1つは、サービスリードとして、事業戦略や提供価値の方向性を定めるとともに、顧客の開拓から営業、提案活動までリードすること。
もう1つは、経営基盤の構築として、組織や人事・育成制度、カルチャーの醸成に関わることです。
役員という立場上、現場に入って仕事をする機会は少ないのですが、だからこそ組織全体の方向性や戦略を見据え、現場がより良いサービスを提供できるような基盤作りに注力しています。
例えば、業界動向や経済環境、トレンドを踏まえた新たなサービス企画や提供価値の設計、クライアントとの信頼関係の構築、若手コンサルタントの育成戦略、チームが成果を生み出すための制度設計など──いずれも一見すると目立たない領域ですが、根幹を支える極めて重要なテーマに日々取り組んでいます。
▼川端さんの詳しい業務についての記事はこちら

【業務紹介/マネージングディレクター】“個”と“会社”を育てる
https://recruit.zein.jp/journal/20220208-job-introduction-managing-director/
ZEINが目指している組織像を教えてください。
ZEINは「個」と「個」が活かし合い、相乗効果を生むチームを目指しています。異なる視点やスキルを持ったメンバーが集まることで、より大きな価値を生み出すことができると考えているためです。
一方で、互いを活かし合うためには、それぞれが自立したプロフェッショナルであることが大前提となります。そのためには、自分で考え、責任を持って行動する姿勢が欠かせません。チームで助け合うとは、単に依存し合うことではなく、互いの強みを活かし合うことです。
自立した個人が、それぞれの専門性を発揮しながら協調できることこそが、ZEINが理想とする組織像であり、強みでもあります。
コンサルタントのやりがいを教えてください。
一番のやりがいは、クライアントの本質的な課題に向き合えることです。クライアントから様々な悩みや課題のご相談をいただきますが、それらはあくまでも顕在化している問題であり、構造的に分解していくと、実は全く別のところに真の課題が潜んでいるということも少なくありません。
このような「構造的な課題」や「目に見えない課題」を紐解き、クライアント自身にもその本質に気づいてもらうことが、コンサルタントの仕事において大変重要であり、最もやりがいを感じる瞬間だと考えています。
本質的な課題を探し、戦略的な解決方法を提案するためには、論理力や推察力、さらにはクライアントの状況や組織を俯瞰的に見る観察眼が求められます。簡単なことではありませんが、だからこそ、自分たちの提案によって、組織や事業が少しずつ変わっていく過程を目の当たりにできたとき、「この仕事をしていて良かった」と心から思えます。
単に成果が出たというだけでなく、変化を起こせたという実感こそが、コンサルタントにとってのやりがいだと思います。
ZEINでは、プロジェクトの初めから終わりまで、同じメンバーが並走する「伴走型」コンサルティングを大切にしています。
目先の課題にとどまらず、将来的な成長や”本質的な成功”まで見据えて支援できることが強みです。
分業型とは異なり、最初から最後まで深く関わるからこそ、より深い理解と責任感、そして大きなやりがいが得られる。
それがZEINの魅力です。
「成果を出し続ける」ために重視している思考や習慣とは。
成果は振り返りから始まる
まず、成果とは偶然では起こり得ないものだと理解しておくことが重要です。再現性のある形に落とし込んでいなければ、次の成果にはつながりません。だからこそ、「なぜこのプロジェクトは上手くいったのか」、「どうしたらもっと良くなったのか」を徹底的に振り返ることが重要です。
例えば私の場合、徹底した振り返りによって、提案や営業、PJ管理・推進などから得た気づきをまとめ、自分なりの極意として整理しています。こうした習慣としての積み重ねが、「成果を出し続けること」に直結すると考えています。
成果を支える情報感度と学びの継続力
コンサルタントとして成果を出し続けるには、テクノロジーやITトレンドを学び続ける姿勢が欠かせません。
ただし、変化の激しい時代においては、外の情報に振り回されない判断力も同じくらい重要です。
大切なのは、流行を追うことではなく、「この技術はクライアントのビジネスに本当に貢献できるか?」という視点を持ち続けること。この問いを持ち続けられることが、長く成果を出せる人の共通点だと思います。
また、日々のインプットと継続的な学びも欠かせません。制度や業界構造の変化、技術進化に対応するため、知識を更新し続ける必要があります。勉強に終わりはありません。
最近では、クライアント自身も高い情報感度をもち、事前に調査を行った上で相談されるケースが増えています。
だからこそ、コンサルタントは一歩先を行く視点や選択肢を提示することで、信頼を得ることができます。
「こんなに調べたのに、さらにその先があったのか」という驚きこそが、コンサルタントの価値の証明です。
知識は知恵となり、血肉になります。
こうした日々の学びが、成果を出し続けるための土台になると考えています。
チームで成果を出す上で大切にしていることは何ですか。
ZEINでは、プロジェクトはすべて「チーム戦」で取り組みます。だからこそ、誰か一人が突出するだけでは意味がありません。
能力の高い人が一人で成果を出すこともひとつの成功の形ではありますが、コンサルティングの仕事は難易度が高いため、メンバーがそれぞれの役割を果たしながら、互いの強みを引き出し合う“協働”が成果の鍵になると考えています。
そのためには、他者の視点を想像し、理解しようとする力が大切です。
例えば議論の場では、誰かの主張をそのまま受け入れるのではなく、その考えに至った背景や理由に疑問を持ち、理解することが求められます。たとえ年次の高いメンバーの意見であっても、その意図を汲み取ることで、「だからこうするのか」という納得感を持って仕事に臨むことができ、結果としてチーム全体のアウトプットの質が高まると考えています。
そのため、チームの全員が、自分の考えを伝える力、他者の意見を受け止める力、
そして「考え抜く力」「対話力・協調力」を備えることが、チームで成果を出す上で重要です。
新卒社員はチームの中で活躍できるのでしょうか。
新卒社員がプロジェクトで活躍できるかどうかは、初動でどれだけクライアントを理解し、必要な知識を自ら吸収できるかにかかっています。 参画前には、提案書や資料を読み込み、「課題は何か」「発言の背景にはどんな意図があるか」「ゴールはどこか」といった観点で情報を整理しておくことが重要です。
新卒社員にとって特に難しいのは、クライアントと対等な立場で会話をすることです。
しかし、こうした初動の準備がしっかりとできていれば、クライアントとの対話を通じて、課題の根本的な部分を理解できるようになります。たとえ、その場で解決策が出せなくても、ニーズを正確に捉え、持ち帰ってチームで検討することで、適切な解を導くことができます。
また、クライアントの背景やゴールを正しく理解することは、自分の仕事の意味を明確にし、成果の質を高めることにもつながります。実際にZEINには、こうした初動準備を徹底し、確かな成果を出している新卒社員がいます。
新卒であっても十分に活躍できるフィールドがZEINにはあると自信を持って言えます。
新卒社員に一番求めているものは何ですか。
挑戦と成長を自ら掴みにいく姿勢です。
コンサルタントは、新しいトレンドや法規制が出てくる度に、それに対応しなければなりません。こうした変化にどう対処すべきか、正解を持っている人はいません。答えのない中から、最適解を導き出すことこそが、コンサルタントの役割です。
そのため、常に新しいことにチャレンジしていく姿勢を貫くことが一番重要だと思います。
もう一つ、スキルの面で上げるとするなら「瞬発的思考能力」です。
クライアントから突発的な質問を受けた際、多くの新人は戸惑い、沈黙してしまいがちですが、たとえ即答できなくても、会話を途切れさせず、対話の中で思考を進めていく力が求められます。
この力を養うには、日常的に「なぜ?」という問いを自分に投げかけ、考えを言葉にする習慣が効果的です。
自問自答を重ねることで、思考を言語化する力が磨かれ、説得力ある応答が自然と身についていきます。
協調性はコンサルタントとしての強みになりますか。
この質問は“YES”と断言できます。
コンサルティングは、正解のない世界でチームとして答えを導いていく仕事です。だからこそ、他人の意見を取り入れ、自分の視点と統合できる協調性は大きな強みになります。
ここで言う協調性とは、決して他の人に合わせるということではなく、自分とは違う意見を持っている人からどれだけ学びを得ようとする姿勢を持てるかということです。
ZEINは協調性をとても大切にしており、このことがチームの成果やコミット力につながっていると考えています。
ZEINにマッチする人材像とは。
私たちは、自分自身を理解した上で、自分とは異なる価値観や意見と真摯に向き合い、それを糧に成長できる人に入社してほしいと思っています。プロジェクトにおける本当の成果は、個人戦ではなく「チーム戦」として捉える姿勢から生まれます。
誰かと一緒に働く面白さや、協働によって「1+1が3にも4にもなる」ような瞬間を楽しめる方、成果が出た時に「このチームで良かった」「チームのおかげだ」と素直に思える人がマッチすると感じています。
一方で、こうしたチームワークは大前提として「個」の力があってこそ成立するものです。
誰かに依存する「個」ではなく、自立した「個」が協働することに面白さを感じ、他者の意見を吸収、統合しながら自身の可能性を広げられる人──そして、ともに考え、ともに動ける人に、ぜひZEINに来てほしいと願っています。
コンサルタントという職業に興味を持っている方へ。
私は、コンサルタントという職業は一度は経験すべき価値があると考えています。
なぜなら、他の職業ではなかなか得られないほど、多様なビジネススキルを身につけられる環境があるからです。
例えば、クライアントとの調整力、利害を調整しながらゴールへ導く交渉力、業務や人間関係の構造を読み取る観察眼など、実践を通じて鍛えられるスキルは多岐にわたります。
そして何より、こうした経験を新人のうちから積むことのできる仕事はそう多くありません。
ビジネスの世界は、まさに「総合格闘技」のようなもの。若いうちに多彩な現場で実践を積めることは、将来的な選択肢やキャリアの幅を広げるうえでも大きな財産になります。
そのため、明確にやりたいことが決まっていないという方も、まずはコンサルタントとして様々な課題に挑戦し、その中で自分が「面白い」と思えるような分野を見つけていく──そんなキャリアの始め方も、十分に価値ある選択肢だと思います。
ZEINのサマージョブ参加を検討されている方へ。
ZEINのサマージョブの魅力は、単にコンサルタントの仕事を”体験する”ことにとどまりません。
サマージョブでは、グループディスカッション等を通じて、「自分はチームの中でどのように貢献できるのか」をリアルに試す機会を提供しています。
一般的なコンサルティング業界のサマージョブは、ロジカルシンキングや資料作成にフォーカスされがちですが、ZEINのサマージョブはそれだけではありません。「意見が割れた時どう動くのか?」、「どうやって仲間と協働し前に進めるのか?」といった、チームで働く上で本質的に重要なポイントにも踏み込みます。実際の業務さながらに、コンサルタントが現場で直面する状況を体感できる点が、大きな特長です。
チームでやり切ることの面白さや協調の難しさ、そしてその中で感じられる自分自身の成長の可能性──。
そうした体験に少しでも興味を持たれた方は、ぜひZEINのサマージョブへの参加をご検討ください。
<執筆/撮影:伊藤 早織>
※本記事掲載の情報は、公開時点のものです。