プロフィール:小泉慶介(こいずみけいすけ)
慶應義塾大学理工学部出身。新卒で株式会社インテックに入社後、EYアドバイザリー(現:EYストラテジー・アンド・コンサルティング)に転職。2018年1月にZEINへ参画し、基幹システム導入、システム導入PMO・業務改善、電帳法対応などのプロジェクトに従事。
経歴は、理系学生 → SIer → 大手コンサル → ZEIN
学生時代の経験について教えてください。
大学では磁性に関する研究をしていました。この過程で、科学技術計算に強いFORTRANというプログラミング言語を学んだことがきっかけで、在学中に第二種情報処理技術者試験(今でいう基本情報技術者試験)にチャレンジしていました。
アルバイトは、4年間コンビニで働いていました。そのなかで、商品の発注~店舗入荷までの一連の流れと、それを支えるシステムに興味を持つようになりました。このバイトがきっかけで、物流関係の仕事がしたいと思うようになりました。
職歴を教えてください。
大学卒業後、新卒でインテックというSIerに入社し、入社当初は物流業界向けにスクラッチ開発でシステム構築に従事していました。ビジネスソリューション部に異動した際は、物流以外の業界向けにERPパッケージの導入をしていました。
その後、コンサルティングファームであるEYアドバイザリーに転職しました。面接の際に、現在ZEINの代表である志賀野さんと会い、数年間一緒に仕事をしてからZEINに入社しました。
ZEINでの業務について教えてください。
現在は、クライアントの事業立ち上げに伴い、そのビジネス課題を解決するためのSCM※システム導入を支援しています。具体的には、ベンダー選定から始まり、進捗管理、課題管理、データ移行や受入テストの準備をしています。
※SCM: Supply Chain Management(サプライチェーン・マネジメント)
SCMシステムで使う言語やデータベースは何を使用していますか?
フロントエンド※1はvue.js、バックエンド※2はnode.js、データベースはmysqlを使用しており、MicrosoftのAzure上に構築しています。
※1フロントエンド: ユーザーがボタンを押したり、入力したりする部分
※2バックエンド: ユーザーが入力したものを処理する部分
理系学生はITコンサルタントに向いている?
理系の学生はコンサルタントに向いていると思いますか?
向いていると思います。理系学生は、研究で培った仮説検証を繰り返す思考力や忍耐力がありますよね。コンサルタントもクライアントの課題を見つけ、仮説検証を繰り返しながら解決策の提案を行うので、やっていることは同じなんです。
特に情報系の学生はエンジニアとしての素地があり吸収が早いため、ITの専門性が高いコンサルティング業務であってもスムーズに取り掛かれると思います。
情報系以外の理系学生はいかがですか?
情報系か否かによらず、仮説をたてて検証することに慣れている理系は向いていると思っています。また、文系学生に比べて論理的に考える力もありますから、例えばプログラミングなんかも早めに身につけられると思います。
ITに強いコンサル会社で働くメリット
学生がコンサルティング業務を通して高められる能力は何だと思いますか?
1つ目は、コミュニケーション能力です。
ここでいうコミュニケーション能力とは、相手が何に困っているかを理解し相手が言いたいことを100%引き出す能力と、自分がこう思っているということを正しく伝える能力です。全員がそういうわけではないですが、理系学生はこの能力が少し弱いと思うんですよ。コンサルティング業務に携われば確実にこの能力は伸びますし、今後どの業界に行ってもすごく役立つ能力だと思います。
ちなみに、クライアントもチームが違うと、主語がなくても通じると思ったり、いきなり自分のチームの細かい話をしたりと、コミュニケーションが円滑に進まない場合は、その間に立って通訳することもあります。
2つ目はマネジメント能力です。
コンサルタントはプロジェクトごとに動くので、チームで物事を計画立てて進めていく場面はいくらでもあります。他の業界に比べて圧倒的にその機会は多いので、マネジメント能力は向上すると思います。また、対クライアントだけじゃなくて、言われたことをいつまでにやるかを自分の中で管理するセルフマネジメント能力も高められると思います。
クライアント・仲間を含め、優秀な人間が周りに多いので、刺激を受けつつ、頑張ることで、成長しているという手ごたえが掴みやすいっていうのもあると思います。
ITに強いコンサル会社で働くデメリット
デメリットはありますか?
難しいですね。学生時代でがっつりプログラミングを学んでいた学生からしたら、プログラマーになるよりもプログラミングの機会がたくさんあるとは限らないことが挙げられると思います。クライアントごとに業務で使用する言語も違うため、どうしてもやりたい言語があってもそれができるとは限りませんしね。
ZEIN JOURNALをご覧の皆さまへ。
これは理系学生だけに向けたメッセージではありませんが、小さなことでも良いから問題意識を持って、それを解決することを日々繰り返すと良いと思います。また、常に前向きな姿勢を持つことも大事だと思いますね。
<執筆:齋藤 賢太>
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