プロフィール:小林 優佑(こばやし ゆうすけ)
2014年横浜国立大学工学部建設学科卒業。大学院に進学後、行政書士の資格を取得し、司法書士事務所にて司法書士補助業務に従事。働きながらITエンジニアスクールでJava言語によるシステム開発を学び、2019年4月よりZEINに参画。ZEINではRPA構築やBox導入支援などの案件に従事。最近衝撃を受けたニュースは、サッカー元日本代表の遠藤保仁選手が現役引退を発表したこと。
すべてのメンバーが実力を発揮できるようにリードする
まず、小林さんの考えるリーダーシップとはどのようなものでしょうか?
さまざまなタイプのリーダーシップがあると思いますが、特に多いと感じるタイプが2つあります。
1つ目は、カリスマタイプです。
圧倒的なカリスマ性によってメンバーを惹きつけることで、チームの方向性を定めるという役割を担うことが多いです。
2つ目は、サポートタイプです。
メンバーに寄り添いながら共に答えを見つけていくタイプです。個々の特徴や強みを把握することで、すべてのメンバーが十分に実力を発揮できる環境や雰囲気をつくる役割を担うことが多いです。
性格や状況によって発揮するリーダーシップはそれぞれ異なると思いますが、私はサポートタイプのリーダーシップを発揮することが多いです。
学生時代にリーダーシップを発揮した経験を教えてください。
部活動のなかでリーダーシップを発揮した経験が、特に印象に残っています。
私は学生時代にサッカー部に所属していたのですが、スターティングメンバーではありませんでした。私と同じく控えの選手になってしまった他のメンバーたちは、気分が落ち込み、練習も疎かになっていました。
しかし、私は周囲を見て、気分が落ち込んでいるメンバーがいれば明るい声掛けをして、練習が疎かになっているメンバーがいれば一緒に練習に励みました。その結果、次第に前向きな姿勢が部内に伝播し、チーム全体のモチベーションの向上に貢献できたという経験があります。
今になって振り返ってみると、チームの雰囲気を良い方向にリードしていくという姿勢がリーダーシップと言えたのではないかと考えています。
その経験が業務のなかで活きたことはありましたか?
主に2つの場面でこの経験が活きていると思います。
1つ目は、チームをまとめる場面です。
メンバーそれぞれが多岐にわたる業務を分担しているなかでチームを束ねるためには、全体像を把握することが非常に重要になります。その際に、部活動の経験で培った周囲を見る意識やチームの方向性をリードしていく姿勢が役立っています。
2点目は、クライアントに提案をする場面です。
コンサルタントは、クライアントに明確な答えを提示するだけではなく、伴走しながら答えを見つけていくという役割を期待されることが多くあります。そのため、相手に寄り添って、共に考え進んでいく姿勢が活きていると感じています。
どのような瞬間に、自分がリーダーシップを発揮できたと実感しますか?
すべてのメンバーのポテンシャルを引き出せたときに、「リーダーシップを発揮できた」と感じます。
私は、メンバー全員が実力を十分に発揮できるようにリードしたいと考えているため、それぞれが最大限の力を出し切って働いている姿を見ると、非常にやりがいを感じます。
また、メンバーが楽しそうに働いている姿を見た瞬間にも、チームをリードできたと実感します。
私は雰囲気が良いチームにしたいという想いが強くあるため、メンバーが萎縮せずに、楽しそうに働いている姿を見ると、「思い描いていたチームを作り上げることができた」と喜びを感じます。
リーダーシップを発揮するうえで大切にしていることはありますか?
謙虚でいることが重要だと考えています。
リーダーという立場であったとしても、指示をする際には、自身の意見を押し付けずに、メンバーに寄り添う姿勢を見せることが大切です。そうすることで、メンバーをリードしつつも、自然に信頼してもらえるようになると思います。
また、リーダーという肩書にプレッシャーや責任を過剰に感じすぎずに、リラックスした状態でいることも、無理なくリーダーを続けていくために意識しています。
ZEINにはリーダーシップを重視する社風がある
ZEINでは若手社員がリーダーシップを発揮できる機会はありますか?
十分にあると感じています。
特に、メンバーをサポートするタイプのリーダーシップは、年次や役職に関係なく発揮できるものなので、若手社員のうちからこのタイプのリーダーシップを発揮している人は多くいると思います。
また、自分主体で考えずに、チーム主体で考えるというマインドを持っている人が多く、視野を広く持つという部分にも、若手社員のリーダーシップを感じています。
さらに、業務外の場面において、若手社員のリーダーシップを実感することも多いです。
例えば、ZEINの部活動である「ZeinBu」の運営や勉強会の開催などでは、若手社員が自発的にリーダーシップを発揮しています。業務外の場面であるため、若手社員でもプレッシャーを感じすぎずに、のびのびとリーダーシップを成長させることができる良い機会になっていると思います。
若手社員以外にもリーダーシップを持っている方が多いのでしょうか?
社員のほとんどがリーダーシップを有していると感じます。
この現状の背景には、リーダーシップを重視する社風があることが大きく影響していると思います。この社風に共感して入社する方が多いため、誰であってもリーダーシップを発揮して良いという雰囲気が根付いていますし、年次の高い社員の方々も、社員全員のリーダーシップの成長を重要視しています。実際、年次の高い社員の多くが、誰もが意見を言いやすいような雰囲気やリーダーシップを発揮できる機会を設けてくれているように感じます。
他の社員のリーダーシップから学んだことはありますか?
人それぞれリーダーシップのタイプが違うので、すべての要素を自分に取り入れることは難しいです。
しかし、チームをより良い方向に導くという根幹の想いはどの社員も共通で持っているため、この想いを持ち続けるという姿勢は吸収できたと思います。
自分らしいリーダーシップを発揮していきたい
今後の目標はありますか?
周囲の方々から「リーダーシップがある」と言っていただけるようになりたいと思っています。
そのために、メンバー全員が互いを支え合い、成長できるような謙虚なチームを作っていき、チームとして最高のパフォーマンスを発揮していきたいです。
さらに、後輩のリーダーシップの育成にも挑戦したいと考えています。
具体的には、リーダーシップを発揮する際に重要である「謙虚さ」や「必ずしも完璧を目指さなくても良い」といったマインドを伝えていきたいです。そのうえで、各々の性格や能力に応じたリーダーシップを一緒に模索していき、メンバー全員が自分らしいリーダーシップを発揮できるようにサポートしていきたいです。
ZEIN JOURNALをご覧の皆さまへ。
「リーダーシップ」の形を固定しすぎずに、幅広い視野で考えてみてほしいです。
多くの方は、リーダーシップを「誰かの上に立ち、引っ張っていくようなもの」とイメージされるでしょう。しかし、リーダーシップにはそれ以外にも形があり、例えば、メンバーの側に立って一緒に悩み考えるなかで道筋をつくっていくという形や、明るい声掛けを率先して行うことで場の雰囲気を良くするという形も、リーダーシップだと捉えることができると思います。
このように、リーダーシップの形を1つに限定せずに、自分に合ったリーダーシップを見つけて、可能な範囲で発揮してほしいです。
また、リーダーシップは業務に役立つだけではなく、生活のなかでも非常に役立ちます。
周囲の人の能力を最大限に引き出すことができる力は、どのような場面でも有用なので、ぜひリーダーシップを身につけてほしいと思います。
<執筆/撮影:五十嵐 小夏>
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