プロフィール:秋生 宗範(あきう むねのり)
慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2008年に株式会社シンプレクス・テクノロジー(現 シンプレクス株式会社)に新卒入社。その後、アーンスト・アンド・ヤング アドバイザリー株式会社(現 EYストラテジー・アンド・コンサルティング)に転職し、インフラ系チームのリーダーを担当。EYアドバイザリーでアサインされたプロジェクトのPMだった志賀野さん(ZEIN代表取締役社長)の誘いを受け、ZEINに参画。現在はディレクターとして金融プロジェクト全体のリードを担当。
ディレクターの仕事とは
普段どのような仕事をしていますか
ZEINのディレクターとしての仕事は、大きく3つに分類されます。
①プロジェクトワーク
今動いている様々なプロジェクトが、上手く進むにはどうしたら良いのかを考える仕事です。
自分がPM(プロジェクトマネージャー)を務めるだけでなく、プロジェクトによっては他のメンバーにプロジェクト推進を任せ、自分はクライアント対応に集中することもあります。
状況によっては、自分自身が手を動かし、資料を作成し、システムの設計を行うこともあります。
②セールス
会社としてビジネスを拡大していくための戦略を、取締役(マネージングディレクター)の方々と一緒に考えています。
また、私が担当している金融チームでは、
・過去のプロジェクトやクライアントからのフィードバックを基に、今後クライアントに求められるコンサルティング(サポート)を検討し、提案
・今後の社会情勢や法令改正などにより業界全体に求められるサービスの立案
といったことを行っています。
③コーポレートワーク
会社として成長するためには、「②セールス」以外でも様々なことを整備していく必要があり、そのディレクション(指示や指揮・進行管理)を行っています。
例えば、新卒研修におけるIT研修全般のリードや、新卒以外に向けたトレーニング計画にも参画しています。
主に上記の3つを行っていると思ってもらえれば、分かりやすいと思います!
担当している金融プロジェクトについて教えてください
私が担当する金融チームでは、2つの軸を定義しています。
1) インダストリー軸(業界別)
分類:①銀行 ②証券 ③保険 ④決済 ⑤その他
2) ソリューション軸(解決方法)
・ビジネスコンサルティング、戦略コンサルティングのように、どのような事業をやりたいのかをクライアントと考えます。
・ITコンサルティングのように、クライアントのやりたいことをシステムとしてどう実現していくかについて考えます。
・システム開発等の製造向きのソリューションを考えます。
基本的には、上記のインダストリー軸とソリューション軸の2つを掛け合わせ、その中から私たちができることをクライアントに提案しています。
コンサルタントとディレクターはどのような点が異なりますか
いちコンサルタントは「クライアントに対して自分自身がどのような価値を提供できるか」を最優先で考えると思いますが、ディレクターはそれに加えて「クライアントに対して組織としてどのような価値を提供できるか」を考える点が、異なるところだと思います。
組織としての価値を高めていくためには、ZEINという会社を成長させていく必要があります。
そのために、若手にも積極的にプロジェクトに入ってもらい、若手の成長に繋げることで、ZEINとしてどう大きくなっていくかを意識しています。
このように「クライアントに対して組織としてどのような価値を提供できるか」を考えるのがディレクターであり、いちコンサルタントとの違いだと思います。
全員が幸せになる方向へコントロールする
ディレクターとしての難しさとは
そうですね…一言で言うと、毎日様々なことが起こります(笑)
発生した課題を、クライアントやプロジェクトメンバーとのコミュニケーション等を通じて、プロジェクトに関わる人々全員が幸せになる方向にコントロールしていくことが重要だと感じています。
プロジェクトによっては全員の賛同が得られない事もありますが、プロジェクトの意義であるクライアントのビジネスのために、最適な方向に向かうようコントロールしていきます。
このように、様々な人々の思いや、クライアントのビジネスに本当に必要なものを見極めつつ、プロジェクトを進めていく作業を、難しいと感じることは多々あります。
一方で、その作業を上手く進めることが出来た時は、楽しさにも変わりますね。
会社とチーム、2つの目線を意識する
シニアマネージャーとディレクターの違いとは
私個人の考え方ですが、コンサルティングファームでは役職ごとに、以下のような役割を担っていると思います。
マネジメント:会社全体の戦略を考える
ディレクター:会社の戦略を戦術に落とす。個々のチームの戦略を考える
シニアマネージャー:個々のチームの戦術を考える
マネージャー:個々のプロジェクトで結果を出す
ディレクターは、会社全体のことをまず考える必要があること、そしてチームとしての最適な戦略も立てるところが、シニアマネージャーと大きく異なると感じますね。
仕事への取り組み方で、違いはありますか
役職によって目線が違うので、その目線に合わせて個々の取り組み方が変わると思います。
シニアマネージャーの場合は、クライアントに対して、どうすればプロジェクトという集合体として最適なパフォーマンスができるか、ということを考えます。
ディレクターは、会社としてどうすれば最適な形になるかを考えなければなりません。
様々な要素があるので説明が難しいですが、
例えば、チャレンジングなプロジェクトになるかもしれない状況でも、長いスパンで会社として見て、ここはリスクを取ってやるべきだと考えることがあります。
こういった考え方は、私自身がシニアマネージャーの時にはすることはなかったように思いますし、ディレクターになってから考えるようになりましたね。
シニアマネージャーからディレクターにプロモーションした際、自身の中で変化はありましたか
私がディレクターに昇進したタイミングと、金融チーム発足のタイミングがちょうど重なっていたため、「役職が変わったことによる変化」ということでは少しずれが生じるかもしれませんが、採用活動について考えるようになりました。
まず、私が担当している金融業界は、個人としてもチームとしても、実績というバックグラウンドが強く求められます。
そこで「クライアントが求めているものに対してどうすれば良いか」を考えた際に、人員拡大を真剣に考え始めました。去年は実際に、期の途中で若手からマネージャーまで、3名ほど金融系のバックグラウンドがある人を採用しました。
採用活動を始めるにあたり「どのように採用していくか」や、最近の社会情勢を踏まえて「どのような人を集めるか」「何を提案できる人が欲しいか」という視点を意識するようになりました。
反対に変わらないことはありますか
クライアントに満足してもらうという「クライアントファースト」は、どの立場にあっても基本的に変わらないと思います。
その中で、クライアントに中長期的に満足してもらうために、win-winな関係を築くにはどうするかということをコンサルタントの頃から考えていました。
今はディレクターという立場のため、コンサルタントの頃とは違う視点を持つ必要もあると感じていて、当時から一貫しつつも変わってきている部分であると感じています。
業務で意識していることとは
クライアントに支払っていただいているフィーに対して、自分がそれだけの価値を提供できているのかということは、必ず意識するようにしています。
もしそこを意識できなくなったら、コンサルタント失格だと思っています。
個人としてもそうですが、チームとしても、そういった意識を持っているべきだと思いますね。
居心地の良い、楽しい会社
ZEINの魅力とは
単純に居心地が良く、そして様々な人がいて楽しいと感じられることだと思います。
ZEINのメンバーはそれまでの経歴や業界が多種多様です。様々なバックグラウンドを持った人がいる職場のため、クライアントからの要望に関して相談できる相手がたくさんいます。
視野を広く持って自分で情報収集していこうと思ったら、幅広く新しい情報を聞けるというのがZEINの魅力かなと感じます。
ZEIN JOURNALをご覧の皆さまへ
「コンサルティングという形で、幅広い業界のクライアントに自分の価値を提供する」「クライアントの課題を解決する」といったことに興味がある人や、「会社のメンバーと一緒に楽しく仕事したい」という思いがある人は、ぜひZEINへの入社を考えてほしいと思います。
もともと30人ほどで始まった会社ですが、現在グループとしては100人以上の規模になっています。
今後会社としても、様々な過渡期が来ると思っています。この100人規模の会社から、200人規模の会社になるにあたって、変えるべきことがたくさん出てくるはずです。
大きな会社に入ると、会社が急成長していくタイミングを感じることが難しいと思いますが、
「会社と一緒に自分自身も成長していこう」「その中で会社がどう移り変わっていくのかを見たい」というマインドがある人にとって、今のZEINは最適な環境だと思います。