「ガクチカと自己PRが同じような文章になってしまう」
「ガクチカと自己PRの違いがわからない」
こんなお悩みはありませんか?
ESや面接の場面で、ガクチカと自己PRの内容が重複してしまって「このままで本当に良いのだろうか」というお悩みをよく耳にします。そこで今回は、「ガクチカと自己PRの違い」をテーマに、3つの項目に分けて解説いたします。
Chapter.1 ガクチカ・自己PRとは
ガクチカとは
「ガクチカ」とは、就活で使われる用語の1つで、「“ガク”生時代に“チカ”ラを入れたこと」を略して生まれた言葉です。
つまり、「学生時代に最も打ち込んだこと」「学生時代に頑張ったこと」などをガクチカと呼んでいます。
ガクチカは、学生時代の積み重ねをうまく伝えられるかどうかがカギとなっています。自分の過去の経験について、具体的かつ分かりやすく相手に伝えられるようしっかりと自己分析を行いましょう。面接では、ガクチカのエピソードを複数聞かれる場合があるため、1つだけに絞るのではなく、いくつかのパターンを用意しておくと良いでしょう。
自己PRとは
「自己PR」とは、企業に対して自分の強みをアピールすることです。自己PRでは、過去の経験(ガクチカ)の中で、自分の強みが発揮された過程を端的に再現度高く相手に伝え、「入社後に活躍できる人材である」というイメージを与えることが重要です。
また、企業が求める人物像について把握しておくことも大切です。いくら高い能力があることを自己PRしても、企業が求める人物像と合わなければ採用されない可能性があります。企業が求める人物像は、会社情報やネットにある企業の求人情報、募集要項などに掲載されています。自分の長所で企業に合っている部分はどこなのかをよく検討して、うまくアピールしていきましょう。
Chapter.2 なぜガクチカ・自己PRが問われるのか
では、なぜこれらがESや面接で問われるのでしょうか。企業の質問の意図についてお伝えします。
ガクチカが問われる理由
① しっかりと面接の準備をしているか確認するため
ガクチカは定番質問である一方、回答するためには相応の準備が必要な質問であるため、就活生の本気度を探るのに適した質問です。就活において頻出の質問であるからこそ、他の学生との差が表れやすいため、念入りな準備をする必要があります。
② 人柄を知るため
物事に力を注ぐということは、多大な労力を要しますし、大学生にとっては学生生活の貴重な時間を費やすこととなります。
その就活生が何に対して力を注いできたのか、その過程でどのような行動をしたか、といったことをガクチカを通して知ることで、就活生の人柄を探ることができます。
自己PRが問われる理由
① 自身の強みを自己理解(分析)できているかどうかを知るため
自己PRをうまく伝えることができる就活生は、自身に対する理解がきちんとできている学生です。企業は、自己PRを聞くことで、その就活生が客観的に正しく自己分析できているかどうかを知ることができます。
② 入社後に活躍できる人材かどうか知るため
自己分析力がある学生は、物事を客観的に把握することができる能力があり、入社後も活躍できる人材だと判断されます。自分の強みを入社後にどのように活かすことができるのかについて、面接官にとって納得がいくレベルの再現度で伝えることができると内定に近づくでしょう。
Chapter.3 ガクチカ・自己PRで伝えるべき内容の違い
ガクチカで伝えるべき内容
ガクチカは「過去の自分は何をしたのか」について伝えます。面接では、1つのエピソードについて狭く深く聞かれることが多いので、しっかりと深掘りをして準備をしてから面接に臨みましょう。
ガクチカのまとめ方の例は以下の通りです。
相手に「なぜうまくいかなかったのか」や「なぜ成功したのか」について、その過程を具体的な数字やデータを用いながらわかりやすく伝えられるようにしましょう。
自己PRで伝えるべき内容
自己PRは「現在の自分は何ができるのか」について伝えます。ガクチカでは過去の経験を狭く深く伝えるイメージである一方、自己PRでは過去の経験を広く浅く伝えるイメージです。自分の強みの根拠となる経験を複数挙げることができれば、より説得力が増した自己PRとなるでしょう。エピソードはガクチカと重複してしまう部分があっても構いません。
自己PRのまとめ方の例は以下の通りです。
入社後にその強みをどのように活かせるのか、という活躍イメージを伝えましょう。
いかがでしたか?今回は『ガクチカと自己PRの違い』をテーマにお送りしました。
結論、ガクチカと自己PRは、企業側の質問する意図が異なりますが、エピソードは重複していても構いません。
ガクチカと自己PRは、自己分析と企業研究を行った上で、作成していくことをオススメいたします。1つのエピソードでも何をどのように伝えるかによって、受け取られ方が大きく変わります。しっかりと時間を使って、「企業にどんな自分を伝えたいか」について考えてみてください!
<執筆:濱岡 聖朗>
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