新卒研修を振り返る ―IT研修編―

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この記事で分かること

・IT研修の内容
・研修を通じた新卒社員の成長
・新卒社員が掲げる短期・長期目標

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写真左:佐藤 壮太(さとう そうた)
明治大学理工学部を2024年3月に卒業後、新卒でZEINに入社。大学時代は設計工学の研究室に所属。4月から1人暮らしを始め、そろそろ料理ができるようになりたいと思っている。

写真中央:加藤 亮輔(かとう りょうすけ)
明治大学商学部を2024年3月に卒業後、新卒でZEINに入社。大学時代は卒論を書かなくていいゼミに所属し、ExcelやPyhtonを使ったデータ分析やプログラミングをしていた。最近は、積読をしながら猫と暮らしている。

写真右:一関 由美子(いちのせき ゆみこ)
千葉大学出身。新卒で保険会社のユーザー系Slerへ入社し、資産運用システムの開発/保守やバッケージシステム導入のリーダーを担当。人材系企業へ転職後、エンジニア向けのキャリアアドバイザーを経験し、新卒のキャリア支援ベンチャーへの転職を経て、人事へ転向。大手人材派遣会社を経て2022年4月にZEINに1人目の人事として参画。双子のママとして子育てに奮闘中。

ZEINの新卒研修

ZEINでは、約3ヶ月かけて新卒研修を実施しています。主な研修内容は次の3つです。

①ビジネス研修(2日間)
②コンサルティング研修(22日間)
③IT研修(34日間)

IT研修

本記事でお伝えするIT研修は、基礎研修と応用研修に分かれています。

基礎研修では、ITの基礎的な知識(アプリ/インフラ)やシステム導入に向けた流れや、各工程に求められる成果物の作成方法を学びます。
応用研修では、4~5人のチームに分かれ、Javaを用いてシステムを開発・検証します。

※Java:Webサービス、業務系システムなど、さまざまな分野の開発に用いられるプログラミング言語のこと

IT研修の振り返り

一関:
IT研修の具体的な内容について教えてください。

佐藤:
IT研修は基礎と応用の2つの段階に分かれており、基礎研修では3つの研修が行われました。

1つ目はシステム研修です。システムを開発する流れやシステム開発における要件定義、設計、開発、テストといった各工程の内容や実施方法について学びました。

2つ目はアプリケーション研修です。アプリケーションの全体的な仕組みやフロントエンド/バックエンドの定義や活用例について学びました。なかでも、実際のデータベースを使用した操作体験が印象に残っています。

3つ目はインフラ研修です。インフラの概要やAWSを使ったサーバーの構築方法などを学習しました。

※AWS(Amazon Web Service):Amazonが提供する100以上のクラウドサービスの総称。ユーザーはインターネット経由でサーバー、ストレージ、データベース、ソフトウェアといった多様なサービスを利用することができる。利用者が使いたいサービスを使いたい時に、使いたいだけ提供できる「従量課金制」であることが特徴。

加藤:
基礎研修が座学中心だった一方で、応用研修は実践的な内容でした。システム仕様書や設計書の作成に加え、開発からテストまでの一連の流れを実際に自分の手を動かして体験しました。

一関:
研修を受けてみて、率直な感想を教えてください。

佐藤:
内定者研修の一環である資格取得の勉強や学生時代の専攻を通して、ITに関する知識はある程度持っていました。研修では、既知の知識をより詳細に学び、実務に活かせるレベルまで学ぶことができたと思います。

また、サーバーの構築をはじめとする実践的な作業は初めての経験で、非常に楽しかったです。サーバーの仕組み自体は知っていましたが、実際に自分で構築することによって知識を体得することができたように思います。

加藤:
私もIT研修は楽しかったですね。未経験のメンバーもいましたが、全体を通して全員がスムーズに進めることができていた印象です。

その背景には、2つの要因があったと考えます。

一つは、同期同士で積極的に助け合う雰囲気があり、些細な疑問も皆で協力してすぐに解消できていたためです。例えば、システム開発の研修は3チームに分かれて行ったのですが、実際はチームの垣根を超え、全員でワンチームのようになって取り組んでいました。そのため、些細な疑問も皆で協力して解消し、全員で足並みを揃えて取り組むことができたのだと思います。

もう一つは、先輩講師のサポートがあったためだと考えます。研修には、先輩社員が講師として就いてくれました。分からないことがあれば、私が理解できるまで丁寧にかつ迅速に教えてくれたことも、スムーズに終えられた要因だと思います。

一関:
研修中、苦労したことや大変だったことはありましたか?

佐藤:
研修の成果を試すテストの結果が振るわなかったことです。研修期間中は、学習したことをきちんと理解しているかを確認するために、毎朝テストが行われます。良い結果を残せるように勉強していたつもりでしたが、なかなか結果に表れなかったことがショックでした。

加藤:
システム開発の研修で発生したトラブルへの対処に苦労しました。この研修は、あらかじめ基となるプログラムが用意され、そこに自ら追加でコーディングし、システムを完成させていくという内容でした。そのコーディング過程で突如エラーが発生し、原因の特定に時間を要してしまいました。

結果的に、エラーの原因は追加コーディング前のプログラムにあり、自分が手を加えた部分にはありませんでした。しかし、当時は「自分が手を加えた部分かもしれない」という思いに駆られ、原因を探す範囲を勝手に狭めてしまっていたのです。
この経験を通し、何か予期しない事態が発生した際は、広い視野を持って対処することの重要性を学びました。

一関:
研修前後でご自身の成長を感じる部分や、心境の変化はありましたか?

加藤:
「同期15人でワンチーム」という仲間意識が芽生えたように思います。各々プロジェクトに配属された今、直接会って話す機会は多くありません。しかし、研修中に数多の苦楽を共にしたことで、気軽に声を掛け、悩みがあれば相談し合える存在になりました。

佐藤:
「初めて経験することでも、プロとして責任を持ってやり遂げなければならない」という意識が強まりました。また、自分にならできるという自信も生まれました。

特に応用研修では、初めて経験することが多く、期限内に仕上げることができるのかと不安に感じることも多かったです。しかし、周りからのサポートを受けながらも、一つひとつのタスクをきちんとやり遂げることができました。
そうした成功体験が、初めて経験することであっても、高い品質で仕上げなければならないという意識の醸成に加え、自信にも繋がっていると思います。

一関:
研修を終え、実際にプロジェクトで活動しているなかで、研修で得たことが活きていると感じる瞬間があれば教えてください。

加藤:
知らないことで思い悩まず、自発的に質問して情報を取りにいく重要性を学んだことが実務に活きていると思います。
研修では「こんな些細なことを聞いても良いのだろうか」と思い、なかなか質問できないことがありました。しかし、勇気を持って先輩講師に質問したところ、丁寧に回答してくれ、悩みがすぐに解消されました。

この経験を通し、知らないことで一人思い悩むくらいならば、自ら情報をキャッチアップしていく方が効率的であることを学びました。実際にプロジェクトに配属された今、不明点があれば迅速に解消していくことで、時間を無駄にせずに仕事に取り組むことができるようになったと思います。

佐藤:
研修で培ったシステム開発に関する実用的な知識やスキルは、現在担当しているプロジェクトで大いに活かせるのではないかと思います。
私は現在、基幹システムの刷新に関するプロジェクトに配属されています。今後、プロジェクトがシステム開発の段階に入った際に、研修における学習の成果を存分に発揮できると思います。

今後の抱負

一関:
最後に今後の抱負について伺いたいと思います。まずは、1年間の目標を教えてください。

加藤:
アナリストからコンサルタントへ昇格することです。与えられた業務が未経験であったり、簡単にできることではなかったりしても、果敢に挑戦していきたいです。
また、既に経験したことであれば、指示されていなくても自発的に行っていく姿勢を大切にしたいと思います。

佐藤:
クライアントから信頼され、会議で意見を求められる人になり、その結果としてアナリストからコンサルタントへ昇格することです。
現在担当しているプロジェクトは、クライアント先に常駐して業務を行っています。常日頃からクライアントと近い距離で関わるなかで、一つひとつ信頼を積み重ねていくことで達成していきたいです。

一関:
最後に長期的な目標について伺いますが、将来的にどのようなコンサルタントを目指していますか?

加藤:
今後数年間で、ZEINは大きな成長期を迎えると思いますが、そのなかで自分が会社から必要とされている存在でありたいです。
特にIT分野の専門性を高め、分からないことがあれば一番に頼られる人になりたいと考えています。

佐藤:
「仕事を任せたい」と思ってもらえるコンサルタントになりたいです。長期的な目標は、短期的な目標である「クライアントに信頼されること」の積み重ねだと思うので、まずは与えられた目の前の仕事を一つひとつ丁寧にこなしていきたいです。

一関:
入社1年目でできることも限られていると思いますが、まずは「やってみること」を大事にしてほしいと思います。
これからのお二人のご活躍を心より期待しています。本日はありがとうございました!

加藤/佐藤:
ありがとうございました!

<執筆/撮影:渡辺 藍>
※本記事掲載の情報は、公開時点のものです。