インタビュイー紹介
利根川 義明(とねがわ よしあき)
SIerにてプロジェクトマネージャーとしてシステム企画からシステム導入を多数経験し、2018年2月にZEIN参画。業務改革やPMO案件に従事。趣味は、ウエイトトレーニングと子供とテレビゲーム。
Y. K.
大学卒業後、金融機関に5年間従事。2021年4月にZEIN参画。4年ぶりに海外旅行を計画中。
コンサルが使う「思考のフレームワーク」
「思考のフレームワーク」とは、どのようなものですか?
利根川:
思考のフレームワークは、クライアントへの提案において、ストーリーを整理し、提案に納得感を持たせるためのものです。例えば、作成資料においてデータのみで根拠があっても結論がなかったり、逆に結論に対して根拠が不足したりしているケースがあります。その際、思考のフレームワークに沿ってストーリーを整理したうえで説明し、お客様の結論までの構造理解を促進します。アプローチによってストーリーを組み見立て、フレームワークを使い、納得感を持たせることが大切だと思います。
コンサルタントがよく使う思考法である「演繹法」「帰納法」について教えてください。
利根川:
演繹法は、一般論を使って出来事の結果を推測する思考法です。一方、帰納法は、複数の出来事とその結果から規則性を見つける方法です。
▼帰納法を用いたケース問題についての記事はこちら
【例題付き】ケース問題をやさしく解説!〜カフェの売上を1.2倍にするには?〜
https://recruit.zein.jp/newgrad/consulshukatsu/20201229-case-problems/
この2つの思考法は、コンサル志望であればよく理解しておくことをおすすめします。情報整理という観点でも、ここまでフレームワークを意識するのはコンサルならではだと感じますね。
フレームワークとして代表的な「PDCA」について教えてください。
利根川:
PDCAは計画(Plan)→ 実行(Do)→ 評価(Check)→ 改善(Action)というサイクルのことで、4つのステップを順番に繰り返し、継続的な業務改善や品質改良を目指します。現在携わっているPMO※のプロジェクトでは、PDCAを回す機会が多くあります。ある意味、クライアントや同僚との共通言語としてPDCAなどの考え方を使っています。
Y. K.:
携わっていた金融案件では進行が阻まれた際に、PDCAの考え方を使って案件のミスを立て直した経験があります。チーム全員でミスを洗い出し、それに対して改善策を出してもう一度試すということがありました。これらの過程はPDCAの一部であり、枠組みに当てはめ、項目を使い分ける柔軟な考え方もコンサルタントには求められると思います。
※PMO:クライアント先のプロジェクトを円滑に行うために進捗管理を行うこと
実践しながら体得していく
ZEIN JOURNALをご覧の皆さまへ。
Y. K.:
入社する前に「コンサルとは何か」、「コンサルタントはこんな考え方をする」を決めつけるのではなく、実際に現場に出て学んでいけば良いのではないかなと思います。
利根川:
気負い過ぎず、働きながら専門用語の意味を調べたり、フレームワークを覚えるかたちでも、特に問題はないと思います。事前に考え方が理解できていれば、入社後に触れることで慣れていけば良いのではないかと思います。
<執筆/撮影:鈴木 凛太郎>
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