【SPA導入】文書データを一元的に管理できるシステムを構築する、ZEINのペーパーレス化支援とは

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この記事で分かること

・ペーパーレス化とは
・ZEINが取り組むペーパーレス化支援
・ZEINが実現したい未来

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ペーパーレス化とは

昨今、行政機関や企業ではペーパーレス化を推進する動きが加速しています。
ペーパーレス化には、主に2つのメリットがあります。

①業務時間の削減

例えば、営業担当者が受領した領収書を処理する際には、「領収書原本提出→経理担当者が確認・承認→領収書原本をファイリングして管理→法律が定める保管期間の後に領収書原本を廃棄」というプロセスが必要です。このプロセスをシステム上で完結させれば、業務が効率化され以前よりもはるかに短い時間で業務が完了します。

②文書の管理コストの抑制

領収書などの書類は、法律が定める期間、原本を管理する必要があります。領収書が1枚であればそこまで問題ありませんが、実際の業務では膨大な数の書類が発行されます。その際には更なるスペースが必要になり、保管スペースの賃料や固定資産税などのコストがかかります。しかし、ペーパーレス化を実現することでこれらのコストを抑えることだけでなく、オフィスのスペースを有効活用することもできます。

以上のようなメリットに加え、新型コロナウイルス対策であるリモートワーク推奨の後押しもあり、ペーパーレス化を推進する動きが加速しているのです。

ペーパーレス化で重要なこと

多くの企業はペーパーレス化を進めるためにワークフロー(電子承認システム)や経費精算システム、電子契約書システムなどの導入を進めていますが、「電子化した書類の管理」が見落とされがちです。実は、ペーパーレス化は、単純に書類データを電子化して保存すれば良いというわけではなく、後述する電子帳簿保存法に対応して保管する必要があります

※電子帳簿保存法:国税関係書類を電子データで保存することを認めている法律で、立法目的は企業のペーパーレス化による業務の効率化です。1988年に施行され、当初は法的要件が厳しかったためにペーパーレス化に踏み切る企業が多くありませんでしたが、計4回にわたる法改正により法的要件が緩和され、ペーパーレス化に踏み切る企業数は増加しています。

また、業務プロセスごとに電子帳簿保存法に対応したシステムやサービスを安易に導入してしまうと、書類の保管場所が分散し、検索に手間がかかります。ペーパーレス領域を拡大する度に新たな保存先ができるため、保存先に応じた運用を考えなくてはいけません。

一方で、文書の保管場所を一元化することで、検索効率を向上できるだけでなく、ペーパーレス化領域が拡大しても従来の運用を変える必要はありません。したがって、ペーパーレス化において最も重要なのは、業務で用いる書類データを一元的に管理できるシステムを構築することといえます。

ZEINが取り組むペーパーレス化支援

ZEINでは、クライアントのペーパーレス化を支援するための1つの手段として、電帳法に対応した文書管理システムであるWingArc1st社のSPAの導入を行っています。

SPAの主要機能

SPAには4つの主要な機能があります。ここでは、主要機能と併せて、SPA導入前後で業務がどのように変化するのかを見ていきたいと思います。

▼4つの主要機能

①AI-OCR(文字認識):スキャンした画像から文字を認識できるため、手作業でデータ入力をする必要がなくなります。

②文書管理:PCで文書を検索できるため、瞬時に閲覧できるようになります。

③文書流通:システム上で文書を共有できるため、郵送する必要がなくなります。

④データ活用・連携:SPA→Box間で文書データを共有できるため、Boxで文書データを一元的に管理できるようになります。

▼導入前後の業務の変化

SPAを導入し、それぞれの機能を用いることで、大幅な業務改善が可能になることが分かります。

SPAが対応している書類

電子帳簿保存法は、国税関係書類を電子データで保存することを認めている法律です。国税関係書類は「決算関係書類」と「取引関係書類」の2つに分けられ、SPAは後者の「取引関係書類」に対応しています。下記の図中で、赤枠で囲まれた部分がSPAの対応書類です。

ペーパーレス化による業務の変化

ここからは、ペーパーレス化(SPA導入)によって業務フローがどのように変化するのかを説明します。

ここでは、「領収書処理」を例にとって紹介していきます。
まずは、ペーパーレス化前の領収書処理フローを見ていきます。


ペーパーレス化前の業務では、主に2つの課題がありました(上図赤枠参照)。
1つは、領収書などの書類原本を郵送する必要があることです。営業担当者が受領した領収書などの書類は、本社や大きな支社にある経理部に郵送する必要がありました。もう1つは、領収書などの書類原本のファイリングや閲覧に時間がかかることです。手作業でファイリングを行っていたため手間がかかるだけでなく、閲覧したい書類を保管スペースから探し、閲覧後に元の場所に戻す必要がありました。

※ファイリング:書類を整理・管理すること


次に、ペーパーレス化後の領収書処理フローを見ていきましょう。

ペーパーレス化により、さきほど挙げた2つの課題を解消することができます。営業担当者が領収書受領後にスマホで領収書を電子データ化して申請を行うことで、領収書原本を郵送する必要がなくなりました。また、書類原本をオフィスの保管スペースで管理する必要がなくなり、また日時やタイトルで検索することで速やかに閲覧することができるようになりました。

ペーパーレス化(SPA導入)前後の領収書処理フローを比較すると、下の図のようになります。

このようにペーパーレス化(SPA導入)によって、業務フローが変化し、各種コストや業務時間の削減が可能になります。

ZEINが実現したい未来

アフターコロナ、ウィズコロナと言われる時代のなかで、リモートワークが推進されるなど働き方の変化が起きています。そのなかで、オフィスに出社しなくても契約書類の承認ができ、書類の原本保管を必要としないなどの利点を持つペーパーレス化に対する需要が急激に高まってきています。そこでZEINは、「電子化した書類を一元的に管理できるシステムを構築すること」を最優先に、クライアントのペーパーレス化支援に取り組んでいきたいと考えています。

また、ペーパーレス領域にとどまらず、ZEINの強みを組み合わせることで、RPAやAI-OCR、自社プロダクト「dArwIn」とのコラボレーションによる、より高い次元でのプロセスオートメーションの実現や、各種アプリケーションやクラウドサービス連携による業務改革とコストリダクションの実現といった最適なソリューションを提案し、企業全体のDX推進をサポートしていきます。

<執筆/撮影:松本 陸>
※本記事掲載の情報は、公開時点のものです。