インタビュイー紹介
杉本 浩樹(すぎもと ひろき)
大学卒業後、金融系システムエンジニアとして約7年間従事したのち、ZEINに参画。現在は大手エネルギー会社のERP導入プロジェクトに従事。趣味は、バイク、キャンプ、ピアノ、映画鑑賞等。
ZEINに入社した経緯を教えてください。
大学を卒業後に金融系のシステムエンジニアとして約7年間働いていましたが、自分のキャリアプランを考えた時に、クライアントの業界が金融系に中心になることで、キャリアプランの選択肢が限定されてしまうのではないかと感じていました。また、前職では自社製品の導入・カスタマイズを中心に行っていたため、扱う技術の幅を広げたいという思いもありました。
そこで、様々な業界にクライアントを持ち、自社製品にとどまらず幅広いソリューションを提供できるコンサルティング業界に興味を持ちました。その中でも、新しい技術を積極的に活用し、自社ソリューションの開発も行っているZEINに惹かれ、2020年2月に参画しました。
コンサルタントは常に知識のアップデートが求められる
コンサルティング業界に入ってから、強く意識するようになったことはありますか?
「プロジェクトの成果にこだわること」です。コンサルタントはプロジェクトで高い成果を出すために、自分がどんな付加価値を提供できるのかを常に意識しています。付加価値を生み出すための取り組みの中でも、専門知識の量を増やすことが特に必要であるため、勉強を習慣にしています。
勉強をする際に意識していることは何でしょうか?
自分の付加価値を最大限に生み出すために「他の人に教えるための準備をする」→「他の人に教える」→「不明点を解消する」というサイクルで勉強するようにしています。
「他の人に教える」という状態は学習定着率が高いため、この状態を勉強のゴールと定義しています。他の人に教えることで90%の知識を定着させた後に、不明点を解消することによって、残りの未定着の10%を咀嚼していきます。このサイクルを回すことで専門知識を素早く定着させることができます。
特にIT分野の仕事は、技術的な専門知識が必要となります。常に新しい技術を他の人に教えられる状態をゴールに勉強しなければ、クライアントに適切な提案ができないと考えています。
ラーニングピラミッド:ピラミッド下層にいくほど学習定着度が高い
出典: キャリア教育ラボ(2018)「平均学習定着率が向上する『ラーニングピラミッド』とは?」
勉強習慣の重要性を感じたエピソードがあれば、教えてください。
前職において、プロジェクトリーダーとして打ち合わせをしている際、クライアントに「分からないなら君は来なくていいよ。分かる人を連れてきて。」と言われたことがあります。
社会人になってからは定期的に勉強してきましたが、心のどこかで「分からないことがあれば、上司に聞けば大丈夫だろう」と思っていました。しかし、この一件を機に、上司に頼りきりにならないように自分でプロジェクトを進めていこうという責任感を感じるようになりました。それからは、分からないことを分からないままにせず、常に自分から疑問を無くしていくことを意識しています。
目的に応じて柔軟に勉強を
勉強する時間はどのように取っていますか?
平日は、起床からオフィスに着くまでの間に勉強しています。基本的に移動中には電子書籍やWebサイト等でインプットし、集中できる家ではアウトプットをするようにしています。
最近は、時差出勤で出社時刻が後ろ倒しになっているので、その時間を有効活用していますね。昔は夜中から朝方まで勉強していましたが、睡眠時間が足りなくなってしまうため、今はできるだけ朝に勉強するようにしています。また、週末はまとまった時間が取りやすいため、1週間でインプットしたことを整理がてらアウトプットすることに集中していますね。
どのようなツールを使って勉強していますか?
基本的にはデジタルツールを使っています。通勤中は、iPhoneで電子書籍やWebサイトを読み、調べておきたいと思ったことをキーワードでメモに残しておき、時間が取れる時にまとめて調べます。また、場合によっては画面キャプチャやURLも残します。かつてiPadを使って勉強をしていましたが、重いので使わなくなりました。
具体的にインプットしている内容は、電子書籍では、エンジニアリング知識・プロジェクトマネジメント力・生産管理、在庫管理などの業務知識です。一方、Webサイトでは、エンジニアリング知識・IT知識などをインプットしています。
上記のインプットした知識を暗記するときは紙に書きます。また、基本的に紙のメモは捨てていて、後で見返したいメモのみ写真を取って保存しています。さらに、全体像を把握したいときはマインドマップを使い、情報を整理したいときは、ExcelやPowerPointを使います。このように、目的に応じて勉強ツールを使い分けるようにしています。
勉強習慣が活きた経験があれば教えてください。
数多くありますが、例えば前職のプロジェクトで、メンバー全員が扱ったことのない技術を用いた提案を行う機会がありました。当時、プロジェクトリーダーだった私のミッションの1つが「約3週間後までに、新しい技術を使いこなし、メンバーに教えること」でした。まずは、最初の1週間で基礎知識を習得し、その後の2週間で細かい知識をメンバーに教えながら不明点を洗い出して潰していき、結果的に無事にプロジェクトを終了できました。
当時を振り返えると、習慣的にインプットしたことをアウトプットしたり、人に教える際にうまく伝えられなかったことや気付きについて、更に追及して定着させていたことが活きたと思います。
<執筆:松本 陸>
※本記事掲載の情報は、公開時点のものです。